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2012年08月08日
私の趣味は神社巡りですが,私が行った神社のおすすめを紹介していきたいと思います。
王道中の王道ですが,出雲大社は雰囲気たっぷりで非常によかったです。
ご祭神は,大国主命です。日本書紀・古事記において大国主命は天照大神に「国譲り」をする代わりに,大宮殿の建築を約束させ,幽界の神事を行うものとされています。この大宮殿が出雲大社ということです。
実際,出雲大社は非常に大きいですが,平安時代に編纂された「口遊」という書物では,当時の高層建築物として「雲太,和二,京三」と記載されており(「雲太」というのが出雲大社です),平安時代においての一番高層の建築物であったとされています。ちなみに「和二」は東大寺大仏殿,「京三」は京都御所太極殿です。その高さは,48mとも96mだったとも言われており,その信憑性が問題となっていましたが,発掘調査で巨大な柱が発見され,ぐっとその信憑性が高まっています。写真は復元されたものです。
日本書紀・古事記の神話は荒唐無稽の作り話なのではなく,史実に基づいて書かれたものではないかということで見直されています。この出雲の国譲りの神話も,出雲地方を治めていた大国主命が朝廷と戦争をして敗れ,国を奪われ,幽界(あの世)に送られてしまったことを物語っているのではないでしょうか。
出雲大社には,様々な謎が存在しています。
主なものでいうと
まず礼拝の作法として一般の神社と異なり,2礼4拍手1拝となっています(一般の神社は2礼2拍手1拝)です。この作法は,他には宇佐神宮くらいだと思います。
また本殿の中の大国主命の配置は妙です。普通は神様は正面を向いていますが,大国主命は横向きになっています。したがって正面の拝殿から拝んだ場合,横顔に拝んだことになります。ちなみに出雲大社では本殿の横側に大国主命を正面から拝める小さな拝殿らしきものはありますが,ほとんどの観光客は気づいていませんでした。なお,作家の井沢元彦氏は,警察署の留置所に例えています。
他にもいろいろ謎はありますが,その謎を考え,日本の古代史との関係を考えるのが大きな楽しみとなっています。